大堀相馬焼

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大堀相馬焼の歴史

大堀相馬焼は、福島県浪江町の大堀地区(旧大堀村)一円で生産される焼物です。1690年頃に生まれ、創業から300年以上の歴史を誇ります。藩士半谷休閑の下僕、左馬という人によって創始され、次第に近隣へと伝えられて行きました。
相馬中村藩では、これを藩の特産物にしようと産地に瀬戸役所を設置して、資金の援助や原材料の確保など保護育成に努めました。これによって、農家の副業として近隣八ヶ村に普及、江戸時代末期には100を超える民窯を擁するようになり、販路も北海道から関東一円、更には信州越後方面まで広がり、東北有数の焼物産地として栄えました。

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その後、明治期から廃藩置県により藩の援助がなくなったことに加え、交通の発達による他産地との競合激化、さらには戦争による大きな打撃と、太平洋戦争の終結時まで大堀相馬焼は冬の時代を迎えました。
 しかし戦後、産地は強力に立ち上がりました。市場は国内はおろかアメリカにまで広がり、「アイディア カップ」、「ダブルカップ」という名称で愛用されました。

戊辰戦争、第2次世界大戦などの苦難の時期を乗り越え、昭和53年には国の伝統的工芸品としての指定を受けることになります。

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※ 平成22年1月、「大堀相馬焼」は地域団体商標として商標登録。(登録第5295759号)


大堀相馬焼の特徴

大堀相馬焼は、東北ならではの豊かな風土により育まれた焼物です。素朴な味わいの中にもぬくもりと親しみのこもったやさしさが感じられ一度見たら忘れることのできない強い個性をもっています。

「青ひび」、「走り駒」、「二重焼」という3つの特徴が広く知られています。

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青ひび

貫入音と共に「青ひび」といわれるひび割れが、器全体に拡がって地模様になっています。

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走り駒

狩野派の筆法といわれる「走り駒」の絵で、相馬藩の御神馬を熟練された筆使いで手描きされています。

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二重焼

第三に挙げられる珍しい特徴は「二重焼」という構造です。入れたお湯が冷めにくく、又熱い湯を入れても持つことができます。

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“うつくしまの音30景”にも選ばれた「貫入音(かんにゅうおん)」

素材と釉薬との収縮率のちがいから、焼いたときの陶器の表面に繊細な音を伴って細かい亀裂が入ります。 これを貫入と呼びます。
大堀相馬焼は、この貫入によって「青ひび」の地模様が刻まれます。

貫入音を聞いてみる(wmaファイル1.9MB)


大堀相馬焼ギャラリー 定番商品のご紹介

定番

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陶芸の杜おおぼり

「陶芸の杜おおぼり」(大堀相馬焼協同組合)は、350年とも言われる伝統を誇る国指定伝統的工芸品大堀相馬焼の展示会館として、平成14年4月に開館いたしましたが、2011年3月の東京電力福島第一原発事故によって、現在は帰還困難区域となっています。

現在は二本松市に「陶芸の杜 おおぼり 二本松工房」を開設
住所:福島県二本松市小沢字原115-25 電話:0243-24-8812 営業時間:午前10時~午後4時
※定休日についは直接お問い合わせ下さい。
※子どもから大人まで楽しめる陶芸絵付け教室も開催しています。
※各地で工房を再開した窯元でも、各種のワークショップ・教室を開催しています。


※ホームページ制作にあたっては、大堀相馬焼協働組合様のご協力を頂きました。

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